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【お金の流れ編】整体院開業。廃業を防ぐお金の流れ

お金にいっぱい余裕を持って開業できる人なんているの?

大学卒業から企業に就職。
38年勤めあげ60歳で定年。
趣味は貯金。

セカンドライフのために選んだのが「整体師」
そのために55歳からコツコツ技術を高め、
定年を機に、整体院を開業!

このような方であれば資金は潤沢にありそうですね。

では、私が24歳で開業した時のお話し。

高校を卒業後、
22歳まで4年間公務員として働く。
3年目の時に転職を考え「整体師」になることを決意。

退職までの4年間で貯めたお金170万円を元手に、
整体スクールへ入学、東京への引っ越し。
→貯金0円に

しかし、
2年後の24歳の時に貯金0円のまま開業!

では、
私の当時を例に、お金の流れを考えていきましょう。

開業資金

よく「お金が貯まったら開業しよう」と耳にします。
確かにそれも正しいことです。
ですが、それを待っていては、開業はずっとずっと先になってしまうかもしれません。

「時間をかけて貯めるか」
「借りることで時間を早めるか」

ここをどう考えるかが大きなポイントとなってくるでしょう。

どうやってお金を作る?その手段と方法

お金の支出方法には大きく分けて2つ
1、自分のお金から出す
2、お金を借りる
です。

さらに、
お金を借りる方法には大きくわけて3つ
1、公的機関から借りる(日本政策金融公庫など)
2、銀行系機関から借りる(北國銀行や金沢信用金庫など)
3、親族や友人から借りる

このようになると思います。
最近ではクラウドファンディングなども考えられますが、
出資者の興味や応援を引き出す目新しさやストーリーが必要となってくるでしょう。

何が必要になる?

自己資金や親族・友人であれば特に必要なものは無いかもしれません。
しかし、
公的な機関や銀行系から借りる場合には
「事業計画書」
というものが必要となってきます。

事業計画書とは、
事業の内容や、どのように利益を出し、
収益はどれくらいが想定できるかを記する書類です。

信用の無い相手に対して、
無条件でお金を貸してくれるわけではないので、

「これなら大丈夫だな」

と思ってもらえるような計画書を作成する事により、
貸してもらえる事ができます。

もし必要が無い場合でも、
自分の行おうとしている事業の内容を整理し、
スムーズに開業計画を進めて行くためにも、
作成してみるのがおすすめです!

今回はお金の流れですので、
この内容は別の機会にさせて頂きます。

どこまで考えておくべきなの?

開業資金の借り入れの際に考えておくべき大きな項目は大きく3つ
・場所を決めるのにかかるお金(賃料)
・場所を作るのにかかるお金(改装・設備・準備費)
・当面の事業をやりくりするお金(運転資金)

道下カイロプラクティク整体院家賃例)
テナント家賃7万円(7坪・23㎠)の賃貸の場合
テナントを借り入れる際「補償金」というものが必要になる場合が多いです。
金沢だと6ヶ月程度、東京などだと10ヶ月程度が相場です。

7万円×6ヶ月で42万円
プラス入居月+翌月家賃で14万円
仲介業者に1ヶ月分の7万円(税抜)

改装費例)
床・壁・電気機器など、こだわりによっては相当左右されますが、
整体院の場合だと50万円はみておきたいところです。

私は入口、天井、照明、電気・水道工事、トイレなどをさわらず、
土壁やペンキは自分で塗り、床と洗面所は工事し、トイレには脱着可能な便座を取付。
※トイレ、洗面、エアコン、扉などを改装すると工事費は高くなります。
※工事費の中にはブラインドやカーテン・レールなども含めています。

設備費例)
施術に必要なベッドや器具・模型類。
お客さまに使って頂くテーブル、椅子や小物類。
業務に必要な電話、パソコン、プリンターなどを考慮すると50万円あると嬉しいです。

運転資金例)
家賃や光熱水料、通信費、借入返済金、生活費など
25万円程

その他)
広告宣伝費
10万円程

合計 198万円

これは一例ですが、最低200万円程は借り入れる必要があります。
しかし、
きっともっと多い積算となると思いますので、
あくまで最低ラインという意識でいましょう。
※私は3ヶ月家を借りず、1年間車が無かったので安く済んでいたところがあります。

この先のお金の動き

開業後は、実際にお客さまをお迎えし、
施術を行い、料金を頂くという「お店の運営」が始まります。

そこからのお金の動きや、
留意点などを簡潔にご紹介します。

日常的なお金の動き

日々、動きのあるモノとして、
・売上
・消耗品購入費
があります。

◯留意点
・お釣りが出せるよう準備が必要
・消耗品を購入できるよう経費のお金が必要

月単位でかかってくるお金

毎月かかるモノとして
「固定費」と「変動費」があります。

◯固定費
家賃や駐車場、光熱水料、通信費、借入返済金など

◯変動費
広告宣伝費など

◯留意点
・必ずかかるお金なので、売上から引いて考えておく必要
・広告宣伝費をどう考えるか、を考える必要

年間通して考えておくべきお金

健康保険や国民年金の支払いを行う必要があります。
車をお持ちなら維持にかかるお金
整体保険18,000円/年1回などもあります。

◯留意点
・モノの故障や車の修理など、思ってもいない急な出費も頭の片隅にもっておきたいところです。

1年後のお金の動き『税金』

売上(年商)に対して税金がかかります。
そのため、毎月残ったお金は「すべて使える訳では無い」という事を
しっかり認識しておかなければなりません。

「そんなの当たり前だ!」
と思われるかもしれませんが、
実際、結構苦しまれる方を見てきました。

税金の中にも様々あり、
・売上に対して発生する「所得税」「市民税」
・売上が1000万を超えていれば「消費税」

生活の上でかかる「自動車税」など

◯留意点
・税金貯金を毎月余裕もっておこなう事をおすすめします。

まとめ

いかがだったでしょうか?
たくさんありすぎて混乱してしまうかもしれませんが、これだけいろいろとかかるんだ!
という感覚がつかめれば、このコラムを読んだ価値があると思います。

独立開業し、
「え!意外とお金持ってる自分♪」
と思いいろいろな私物を購入
→翌年税金が払えず廃業

そんな話も聞いた事があります。

日々、月に、年間に、税金にかかるお金がこれだけある!
この感覚が掴めていない開業2、3年間は、
余裕に余裕を持たせた資金運用を行う事をおすすめします。

余裕を持った接客でお客さまをおもてなしするためには、
「心」にも「お金」にも余裕が大切です。

お客さまに対し、心の込もった整体とおもてなしを行えば、
予約は増えてきます。
そうなれば、お金はきっと回ります。

お金を追ってはいけません!

1人ひとりのお客さまを大切にし、
独立開業を成功させましょう!
応援しています^^

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